※GPは物理の単位ではありません。 エネルギー消費量を理解するための便宜的な単位です。
1GP=50億KWH(キロワット・時)/年と書いてありますが、Hと年を割り算して、1GP=57万KWなどとしないでください。
※GPという単位は年間のエネルギー消費量を表現する時のみ有効です。
例えば、家庭用の冷房用の電力消費量は3GPと少ないのですが、冷房は真夏の日中や熱帯夜の夜間に集中しますから、その集中時には原発10基分以上の電力が消費されています。
そのような、瞬間のエネルギーの大きさを表現するものでは ありません。
※GPという単位は末端での年間のエネルギー消費量を表現する時のみ有効です。
石油やガスの場合は、製造所でのエネルギー投入量(これを一次エネルギーと言います)と末端でのエネルギー消費量には大差が無いのですが、電力の場合には大差が生じます。 例えば、石油火力発電の場合、末端での電力消費量の約3倍のエネルギーの石油が発電所では投入されます。 そのために、一次エネルギーベースでの議論にGPという単位を持ち込むと混乱が生じます。
※末端での使用機器によっては、ガスや石油使用機器から電化製品に替えた場合に、GPが異なる場合もあります。
例えば、上記の厨房用ガスから電磁調理器へ替える場合には、ほぼ同じですが、 ガス給湯からヒートポンプを使った電気温水器に替える場合には(ヒートポンプの平均成績係数を2.5とすると)、ガス2.5GPに対して電力1GPの割合になります(ただし、一次エネルギーレベルでの比較ではガス2.5:電力3の割合になります)。 ※発電所での発電量と、末端での電力消費量は異なります。 発電所での発電量から送電ロス・変電ロスを差し引いた値が
末端での電力消費量になります。 送・変電ロスはケースによって異なりますが、おおむね発電量の10%程度です。
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