■ ちょっといい話
英国のNGO団体Oxfamはアフガニスタン難民の子たち1万人に手巻きラジオをプレゼントしました。英国BBCが提供する教育番組に触れることができるようにというのがプレゼントの目的でした。英国というと、「過去の国」という印象をお持ちの方が多いかも知れませんが、科学者や発明家の世界では、今も変わらず尊敬を集めている国です。電話、電灯(栄光は米国人ベルやエジソンにさらわれますが‥‥)、テレビ、レーダー、ホーバークラフト、反射望遠鏡、鉛筆、輪ゴム、ジェットエンジン、コンピューター、DNA構造、触媒コンバーター、クローン羊‥‥英国人の発明・発見を挙げ始めるとキリがありません。そして最近のヒットが「手巻きラジオ」。アフガニスタン、イラン、南米、アフリカ等には、貧困を余儀なくされている子供たちが何億人もいます。当然、電気の恩恵にも浴していないのですが、この子達に、電気がなくても、乾電池がなくても楽しめるラジオをプレゼントしたい――この動機が良かったので、世界中から誉められました。英国がこんなに誉められたことは、ちょっと記憶にありません。手巻きラジオを手にして大喜びのアフリカの子供たちの笑顔は、世界中の大人の心を暖かくしました。ジェットエンジンやコンピューターよりも誉められたところが愉快です。
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